「ソニーとMicrosoft、クラウドゲームやAIソリューションで戦略的提携」の話、やっぱりPlayStation部門を飛び越えて話が進んでいたようだ。

両社は先週、ゲームストリーミング技術の共同開発や、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「アジュール」を活用したプレイステーションの一部オンラインサービス提供などの戦略的提携に向けた意向確認書を締結したと発表。プレイステーション部門は独自のクラウドゲーム開発に7年を費やしてきたが、部分的な成功にとどまっている。

 

事情に詳しい関係者によれば、マイクロソフトとの交渉は昨年始まり、ソニーの東京在勤の上級幹部が直接対応、プレイステーション部門はほとんど関与しなかった。このため、今回の発表は同部門スタッフには寝耳に水だったという。こうしたスタッフを管理職は落ち着かせ、ソニーの次世代コンソールの計画に影響はないと念押ししなければならなかったと、関係者が匿名を条件に語った。

 

プレイステーション部門に衝撃-ソニーがマイクロソフトと協業模索 (2019-05-20 Bloomberg)

 溝が深そうだなあ。GoogleやAmazonと張り合うにはおそらくコレしか道がなく仕方がないとは言え、Xboxと正面から戦い、そして現状では有利に事を進めていただけに、ショックだろうね。
 しかしクラウドゲーミングは10年20年に1度レベルのパラダイムシフトなので、過去の成功体験に拘りすぎるのはまさにガラケーの二の舞まっしぐらであり、良くない。
 最近は任天堂に肩入れしている自分ではあるが、もともとはソニ男気質であり株主の端くれでもあるので、発想を転換する好機と捉えて頑張って頂きたい。

参考記事1:Sony × Microsoft =?
参考記事2:Google Stadia:黒船襲来。ついにゲームの分野もGoogleロックオン

 クラウドゲーミング絡みで、現メジャープレイヤー同士が接近。

ソニーとMicrosoftは17日、ゲームやコンテンツのストリーミングサービスのMicrosoft Azure利用など、DTC(Direct to Consumer)のエンタテインメントプラットフォームやAIソリューション領域において、新たな顧客体験を開発するためのパートナーシップを発表した。

 

各社のゲームやコンテンツのストリーミングサービスを目的とした、将来のクラウドソリューションをMicrosoft Azureを活用して共同開発することを検討。また、ソニーのゲームやコンテンツのストリーミングサービスに、現在のAzureのデータセンターベースのソリューションの利用も検討していく。協業により、両社はそれぞれの世界中のユーザーに、より充実したエンタテインメント体験を提供し、コンテンツ制作者コミュニティに向けて、より良い開発プラットフォームの提供を目指すという。

 

また、半導体とAIの分野での協業も検討。半導体においては、新しいインテリジェントイメージセンサーの共同開発の可能性を探っていく。ソニーのイメージセンサーとマイクロソフトのAzure AIテクノロジーをクラウドとエッジを跨いでハイブリッドに統合し、より強力で便利なサービスを法人向けに提供する。

 

AIに関しては、マイクロソフトのAIプラットフォームとツールをソニーのコンシューマー向け製品での採用を検討する。

 

ソニーとMicrosoft、クラウドゲームやAIソリューションで戦略的提携 (2019-5-17 Impress Watch)

 先日発表のあった「Google Stadia」対抗策が具体化してきたわけだが、SonyとMicrosoftをざっくり比べると、コンシューマ向けゲームプラットフォームとしてはSony(PS4)が現状優勢、クラウドサービスでは実質Azure一択であるので、相互補完関係としては悪くないと思った。

 Sony側から見ると、本来クラウド化するならば有力な提携先であったGoogleに独自戦略で出し抜かれた以上、そしてかつ自前でクラウドプラットフォームを構築or調達する気がないのであれば、Googleと並び立つもう一方の巨大クラウドプラットフォーマーであるMicrosoftと組むのはある意味必然とも言える。

 いっぽうMicrosoft側から見た場合は、自社クラウドサービスの顧客が増える以上のメリットはそんなにない気もするが、本当はXboxゲーム事業を自前で維持していくモチベーションが低下したけど単純に撤退するわけにも行かないので、将来のゲーム事業展開オプションを増やす事に意味を見いだしたのかも知れない。

 この提携が上手く行くかどうかで気になる点としては、Sony側においてPS4事業を持っているSIEの影が、この話のなかであまり見えてこないあたり、SIEの現状に業を煮やした親会社が頭ごなしに動いている構図に見えなくもないところ。ゲーム事業をエンジンのひとつに据えてSonyを復活させた平井社長退任後の揺り戻し表面化なのか、親会社によるSIE冷遇からのSonyグループ内抗争みたいな悪癖が活性化しなければいいのだが。Xperiaの二の舞は避けてほしいところ。

 任天堂の動向は、本格的なクラウドゲーミング時代の到来にまだ数年猶予があるため、その間はクラウド覇権争いを静観して、従来型モデルでIPの更なる充実を図りつつ、そのうち5G通信機能付きSwitch後継機種を出す算段か。
 モバイルにも据置にもなれてJoy-Conが使えて任天堂のIPが動くハードを売ることさえ出来れば、GoogleやMicrosoftのクラウドサービスが相乗りしても問題ないわけで、Switch的なコンソールにクラウド・非クラウド問わず全ゲームプラットフォームが乗っかる未来を描いていそうな気がする。その場合ライバルはスマホやタブレットになるわけだが、Joy-Conの強みがポイントになってくる。
 誰かが言った「SwitchはJoy-Conが本体」とは良く言ったものだと思うことしきりだが、Google,Microsoft,Sonyがフロントエンドデバイスの取り合いに興味がないはずがないし、革新的UIの騎手であるAppleのような乱入プレイヤーもいるので、どうなるか。

 いち消費者としては、時代の変わり目に立ち会いつつ技術革新のメリットを享受できる、良い時代ですわ。

参考記事:Google Stadia:黒船襲来。ついにゲームの分野もGoogleロックオン

[YouTube] Google Stadia announced at GDC 2019

 すごい!未来!革命!とか一部のアーリーな界隈で盛り上がっている表題の件に関する雑感。

 そもそもゲームのクラウドストリーミング化はSonyやMicrosoftをはじめとする既存プレイヤーが既に試行錯誤しているわけだが、Chromeブラウザとコントローラーさえあれば場所や機種問わずOK、YouTube連動、とんでもない資金力による無限のクラウドパワーということで、業界のみならず多くの人がゲームチェンジャーとして震撼し期待するのも分かる。

 SonyがE3撤退したのも、やっぱりこれが遠因なのかね。確かにインパクトで言えばPS5を発表したとしても埋もれてただろうな。

 発表デモではDOOMが使われていた。ということはBethesdaは既にStadiaに取り組んでいるということか。Bethesda.netはどうするのか、今後新作がStadiaでも同時ローンチされるのか、はたまた2019年になってもSkyrimでズコーとなるのかなど、くされBethesdaファンとしては興味津々である。

 いずれにせよ近い将来このサービスが受け入れられることによって、ゲームの嗜好やゲーム内での行動までGoogle様に握られて広告配信パターンに組み込まれるわけだ。ゲーム内広告を動的に表示したり、ゲームの展開自体を個人の嗜好に合わせて変えるなんて芸当もゆくゆくは可能になるだろう。

 必ず批判ネタになる遅延問題についてはいつの間にか技術が解決しているだろうからあくまで2019年の懸念事項に過ぎないが、価格については現時点では未発表なので、サブスクリプション型になるのか、フリーミアム型になるのか、コンテンツ単位になるのか、どうなるか興味深い。
 PCやスマートフォンを中心に基本プレイ無料ゲームが席巻している現在、価格設定をミスるとコケる可能性もあり、コケたら割とあっさり撤退するのがGoogle様なので、今後数年の展開は目が離せない。

 YouTubeとの親和性については、色々と便利で楽しいこともありそうな反面、泡沫動画が溢れている現状に更に拍車がかかるのだろう。今や他人のプレイ動画を観て楽しみ、自身はプレイしないなんて人もいるらしいので、これも時代だね。

 何はともあれ、既存プラットフォーマーであるSony、Microsoft、任天堂の動向はもとより、Apple、Amazon、Netflixの動向、各ゲームソフト開発会社の動向にも、がぜん注目度が高まってきた。
 個人的に一番気になるのはTencentの動向だな。Googleに安易に乗っかるとも思えないし、自前でクラウドサービス立ち上げるまであるのかどうか。nVidiaあたりと組むのかな?

 Microsoftはガチンコ勝負だろうな。任天堂は独自IPの強みがあるので暫く様子見しつつ自身にとって一番都合の良いところと組むタイミングを見計らっている感じに見える。GoogleとMicrosoftが互いに全力で殴り合いつつ、+αとして任天堂を取り合う構図か。モジモジしすぎてどちらからも敵認定されるとかもありそうなので目が離せない。両方から貢がせるだけ貢がせる売れっ子としてぜひ頑張って頂きたい。
 心配なのはSonyだな。株主の端くれとしてはベタ降りだけは勘弁してほしいところではあるが、いくらなんでもPS4を引っ張りすぎな気がするし、クラウドもあまり得意じゃないからねえ。膝を打つような一手を期待したいが。

マイクロソフトの「Office無料化」で見えたクラウド戦争の“勝者の条件

なんでも、ネット上に「無料だけどしょぼいOffice」を提供して、豪華版が欲しかったら買ってね!とやるらしい。

WordもExcelもPowerPointもオフライン「でも」使えるから使っているのであって、ぶっちゃけ、わざわざネットにつないで機能限定版のOfficeなんて誰も使わないと思う(それでOKだったらGoogle使うよ)。

このアプローチは、逆じゃあねえかと。

むしろ、基本機能だけのOfficeをパクリOfficeに対抗しうる低価格でパッケージ販売(もしくはダウンロード販売)して、ごてごてした拡張機能を使うためには自社のサイトに登録してつないでね(で、あわよくば追加料金を・・・)、という戦略がよいと思うな。
#どうしてMicrosoftはネット決済機能を強化しないんだろうか。自社でクレジットカード会社くらい買ってもよさそうなもんだが。TV局買うよりはよほどペイしそうな気がする

でもって前にも言ったけど、販売価格も、数年おきにドカーンと数万円ではなくて、ウィルス対策ソフトよろしく、毎年数千円とかそういった値段でちびちび回収するのが吉だと思うね。
それでPCメーカーには初年度料金を負担させてデフォルトでプリインストールしてもらっちゃって、次年度以降は惰性で継続料金徴収っていう、またまた独禁法に引っかかりそうだが。

しかしながらOSという領域を半ば支配しているのに、なんでわざわざブラウザの中っていうレッドオーシャンに突っ込んでいくのか。
ブラウザにOffice機能を実装するんじゃなくて、Officeにインターネット機能を実装すればいいじゃないか。

Googleに一生懸命追従して、ナンバー1以外は生き残れない罠にどっぷりはまるのはどうかと思う。

参考記事1:MSが立ち遅れているのはネット対応ではなく資金回収モデルだ
参考記事2:Googleがまだ若かりしころ、MSが構想した仕組みがいまブレイク。MSよ、迷いを断ち切れ!

 WordPressを2.7にUpgradeしたついでに、今まで使っていたXREA.COMがEUCしか対応しておらずUTF-8にしとかないと色々と不都合が多いな~ということでCORESERVER.JPに引越しした。
 これがまた苦労したんだがそれは後日談で、今日は表題のとおりVistaをAHCIモードHDDで起動する設定メモ。

 そもそもAHCIとは何ぞやという話なのだが、HDDのI/F規格がIDEという古いものからSATAという新しいものに変わったときに定められたもので、要するに折角IDE⇒SATAとなってI/Fの性能が上がったので、ついでに色々便利な機能を盛り込みましたっていう規格だ。
 で、出回っている自作用M/Bは後方互換用にSATA上でIDEをエミュレーションするモードというのももっていて、だいたい安全のためにIDEエミュが初期設定状態になっている。

 そこで、BIOSセットアップにて、IDEモードからAHCIモードに切り替えればおk・・・と思いきや、Vistaの場合はOS側でデバイスドライバの設定を「先に」行わないと起動しなくなる可能性がある。MSらしさが炸裂。

 その設定とはこれです。

 色々な方面で失敗作オーラが漂っているVistaですが、特にこのAHCIを始めとしたデバイスドライバ周りはかなり問題が多く、自動更新で勝手にOSにパッチがあたり勝手に再起動したが起動エラーが出るようになった、といった信じがたいケースなど、物議を呼んでいる。

 というわけで、レジストリエディタで「HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\Msahci\Start」を「0」に設定して再起動後にBIOSセットアップに入り、AHCIモードに設定。

 もうさ、RedhatとFedoraみたいに、企業用Windows(毎年サポート料金を徴収しメジャーアップグレード間隔を長めに)と、コンシューマ向けWindows(いっそ一部をOSS化しちゃうとかね)とか分けたらどうかね。一社での開発ってのは、もう無理なんじゃないかなあ。
 OSSにしたところで、腕のよい開発者が集まってくるかは微妙だが!