Google Stadia:黒船襲来。ついにゲームの分野もGoogleロックオン

投稿者: | 2019年3月24日

[YouTube] Google Stadia announced at GDC 2019

 すごい!未来!革命!とか一部のアーリーな界隈で盛り上がっている表題の件に関する雑感。

 そもそもゲームのクラウドストリーミング化はSonyやMicrosoftをはじめとする既存プレイヤーが既に試行錯誤しているわけだが、Chromeブラウザとコントローラーさえあれば場所や機種問わずOK、YouTube連動、とんでもない資金力による無限のクラウドパワーということで、業界のみならず多くの人がゲームチェンジャーとして震撼し期待するのも分かる。

 SonyがE3撤退したのも、やっぱりこれが遠因なのかね。確かにインパクトで言えばPS5を発表したとしても埋もれてただろうな。

 発表デモではDOOMが使われていた。ということはBethesdaは既にStadiaに取り組んでいるということか。Bethesda.netはどうするのか、今後新作がStadiaでも同時ローンチされるのか、はたまた2019年になってもSkyrimでズコーとなるのかなど、くされBethesdaファンとしては興味津々である。

 いずれにせよ近い将来このサービスが受け入れられることによって、ゲームの嗜好やゲーム内での行動までGoogle様に握られて広告配信パターンに組み込まれるわけだ。ゲーム内広告を動的に表示したり、ゲームの展開自体を個人の嗜好に合わせて変えるなんて芸当もゆくゆくは可能になるだろう。

 必ず批判ネタになる遅延問題についてはいつの間にか技術が解決しているだろうからあくまで2019年の懸念事項に過ぎないが、価格については現時点では未発表なので、サブスクリプション型になるのか、フリーミアム型になるのか、コンテンツ単位になるのか、どうなるか興味深い。
 PCやスマートフォンを中心に基本プレイ無料ゲームが席巻している現在、価格設定をミスるとコケる可能性もあり、コケたら割とあっさり撤退するのがGoogle様なので、今後数年の展開は目が離せない。

 YouTubeとの親和性については、色々と便利で楽しいこともありそうな反面、泡沫動画が溢れている現状に更に拍車がかかるのだろう。今や他人のプレイ動画を観て楽しみ、自身はプレイしないなんて人もいるらしいので、これも時代だね。

 何はともあれ、既存プラットフォーマーであるSony、Microsoft、任天堂の動向はもとより、Apple、Amazon、Netflixの動向、各ゲームソフト開発会社の動向にも、がぜん注目度が高まってきた。
 個人的に一番気になるのはTencentの動向だな。Googleに安易に乗っかるとも思えないし、自前でクラウドサービス立ち上げるまであるのかどうか。nVidiaあたりと組むのかな?

 Microsoftはガチンコ勝負だろうな。任天堂は独自IPの強みがあるので暫く様子見しつつ自身にとって一番都合の良いところと組むタイミングを見計らっている感じに見える。GoogleとMicrosoftが互いに全力で殴り合いつつ、+αとして任天堂を取り合う構図か。モジモジしすぎてどちらからも敵認定されるとかもありそうなので目が離せない。両方から貢がせるだけ貢がせる売れっ子としてぜひ頑張って頂きたい。
 心配なのはSonyだな。株主の端くれとしてはベタ降りだけは勘弁してほしいところではあるが、いくらなんでもPS4を引っ張りすぎな気がするし、クラウドもあまり得意じゃないからねえ。膝を打つような一手を期待したいが。

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  1. ピンバック: RIP Google Stadia:早すぎたんだ…A&Aはどう動く?そしてSonyは… | minor tranquilizer

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