80年セガ製。タイトル通り、麻酔銃で動物を撃ってとっ捕まえるという、現世なら動物愛護団体からクレームつきまくりであろうゲームだ。
ハントする対象の動物は、ヘビ、ゴリラ、ライオン、ゾウの4種類。
ハンターは密林から出てくる動物を撃って眠らせ、ひきずりながらトラックまで連行を繰り返す。
トラックはハンターが乗り込むとジャングルの周りを左回りに運転できて、任意のところでとめることができる。
そして動物がジャングルから出てくるときはチラチラ気配が見え隠れする。ハンターが動物に接触すると死亡。
って基本ルールを書くと簡単なのだが…いろいろと制約事項があるんだな、これが。
まず、動物によっては麻酔銃を何発も撃たないと眠らせることができない。
一番硬いゾウは5発も撃たないと寝てくれない。至近距離にゾウさんが出てきたら、かなりビビる。
次に、麻酔で眠っている動物にはカウントダウンがあり、ゼロになると麻酔から覚める。
よってトラックに運び込むのもぐずぐずはしていられない。このゲームのハンターはもともとノロマだが、動物を運んでいるときはもっとノロマである。
ここでトラック移動との絡みが重要性を帯びてきて、けっこう知略が求められるゲームだ。
そして不思議なことに、トラックの燃料も時間の経過とともに減っていって、ゼロになると動物達が凶暴化し、動きが俊敏になる。
当然燃料ゼロだとトラックの運転もできなくなるので、のろいハンターの挙動では動物達の餌食になること必至。
しかもなぜか4種の動物の捕獲数がオール1とかオール2とか揃うと、燃料ボーナスがある。よって、燃料を切らさないためには、ヘビばっかりとかゴリラばっかり狙うわけにもいかないのだ。
さらに!もしもゴリラがトラックのところに到達すると、捕らえた動物を逃がしてしまう。
あと1種捕らえれば燃料ボーナス!ってときにゴリラがトラックに向かっていくと、「な、何すんだテメー!」と恥ずかしい独り言を言ってしまうかも知れない。
というように、当時の「キーン!バキュン!」な単純シューティングゲーム(要するにインベーダーとかそういった類のやつね)くらいしかなかった時世に、けっこう奥深いルールを持ったユニークなゲームだったのだ。