http://ajaxime.chasen.org/
Ajaxって何がイイの?という質問に対する答えの1つを、端的に示す好例だと思う。
更にこの作者のカッコイイところは、このAjaxIMEにだんだんリクエストが増加してきて性能ネックになってきたからといって、CGI実現だったのをやめて、自分でhttpサーバ化してしまうところ。
確かに毎回forkじゃ遅いですからねえ。
多くの人はWebサーバの設定チューニングから考えそうなものだが、そのプロセスをすっとばして独自httpサーバに行くあたりに、かなりの職人気質、ならびに、httpサーバの自作ごときは朝飯前っぷり、を感じさせる。
作者は、自然言語処理の超エキスパート研究者みたい。でもってGoogleへスカウトされると。その流れは必然だとは思うが、こうも王道を行かれると「もう好きにやっちゃってください」という感じだ。
なんとなく、MSの時代は、商品や技術という出来たものを買っていた印象がある(DOSとかExcelとか、GUI技術とか)のだが、Googleの時代は、人の能力や才能を買うんだな~という印象が強い。
そのあたりの比重の置き方の違いが、市場支配を是としているかのようなMSと、イノベーションによる市場の変革を目指しているっぽいGoogleの差なのかなあと漠然と思ったりもする。
資金力でタレントを買いに走る巨人軍と、才能を育てて花開かせる西武(今のグダグダな状態ではなく、根本・広岡時代のね)の違いみたいな。(あんまり例えになってない…)
何にせよ、こうしたエキスパート達の英知が様々な形でオープンになり、サービスとして、或いはAPIやソースそのものといった形で利用まで出来る。いい時代になったものだ。