ニコニコ動画が2007年グッドデザイン賞を受賞したそうです。おめでとうございます。
部門/分類:コミュニケーションデザイン部門
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アイディアとしてはシンプルだと言えるが、ユーザーのちょっとしたクリエイティビティや手軽なコミュニケーションを見事に誘発するサービスがデザインされている。ユーザーのアクセスはさらに人を引きよせる魅力となっている。ユーザー数の急速な広がりも含め、ニコニコ動画は、ネット上のちょっとした事件だろう。グラフィックの「ユルさ」も機能に併せて意図的に設計されたようで、YouTubeなどとは違ったネット動画サービスの、日本独自のベクトルを生み出した点でも評価せざるを得ない。
http://www.g-mark.org/search/Detail?id=33883&sheet=outline&lang=ja
ということみたい。
「~評価せざるを得ない。」っていうビミョーに後ろ向きな表現が、ガンダムで言えばアムロに対峙したシャアのような、新時代のパワーとセンスに直面したオヤジの負け台詞っぽくて、イカしてる!
さらに、さりげなく「受賞情報の「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」導入について」前向きに取り組んでらっしゃる。グッドデザイン賞、グッドじゃないですか。
ニコニコ動画って、江戸時代の庶民文化みたいなニュアンスを持ったものなのかな。
もちろん、芸術性の観点は全く違うわけだけど、庶民の文化っていうところで、共通点がありそうだし、アイデア勝負、切れ味勝負のオリジナル動画とか、プロ顔負けの演奏動画とか、MAD動画ですら、十分芸術的だと思うけどね。
少なくとも日本にはもう長らく戦乱はなくて、先人達の頑張りによってインフラはかなりの高水準で整い、大金持ちではないけどそれなりにささやかな楽しみを感じて暮らしていける。
グローバル化といっても、経済面はともかく、文化というか精神面というか、自分は学がないのでニュアンスを伝えにくいけど、あえて言うなれば民族的な面では、あまり外国とのボーダーレスが進んでいる感もない(少なくとも自分が感じるところでは)。
この状況って、もしかして、江戸時代?って考えると、炎上だとかそういうのも、火事と喧嘩は江戸の華、って言われているらしいから・・・って内容問わず無条件に炎上を是認するわけじゃないけど、口は多少悪くても的を得た反論や野次ってのは、冷静に第三者として眺めていると、大抵の場合はあるもんだ。
でも江戸の喧嘩と違ってネットの世間というのは物理的制約がなく全世界である。当時の日本みたいに、ある一定の均質さを保った価値観のなかでは成立する口喧嘩も、全く違う異世界の人間とは、深刻な事態(戦争とか)を引き起こすこともある。
ニコニコ動画では、ログインが必要という壁をつくったことが、価値観を創り出すことに成功した1つの要因でもあると思う。価値観の構築と共有がある一定レベルを越えないまま世界の荒波にさらされると、物量にまかせた圧倒的なパワーの前に、あえなく飛散し消滅する。
単純に初期インフラ性能の問題で閲覧ユーザが野放図に増えないように設けたのが真相なんだろうけど、結果論で言えばそんな感想も抱く。
少なくとも、次々と帝国への編入を強いられている他のサービスとはこれからも一線を画す存在であり続けてほしいと願う。
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