昔、50円玉を握り締めて近所のゲーセンに行った記憶のある人達向けに、なつかしいアーケードゲームを振り返る企画です。
第一回は「サーカス」。
画面上部に並んで流れていく風船を、シーソーに乗った人間を交互にジャンプさせることにより割っていくゲーム。
シーソーを左右に操作することによって、人間をジャンプさせる方向を制御できる。但し判定はシビアだ。
十字キーとかボタンでなくて、ダイヤルみたいなやつで操作するのが逆にアナログで最先端いってる。現に、エミュレータとかでキーボード操作で挑むと、かなり難しい。
シーソーのジャンプできる位置にうまく合わせられないと落っこちて死亡。当然シーソーから外しても激突して死亡する。
うまいこと風船の列の間に入るとコンボでパンパンパン!と気持ちよくたくさんの風船を割れる。雰囲気としてはピンボールの上のほうで玉がガンガンはねている感じ。
たまにスピードがついた状態で落ちてくるので余裕こいてると外して死亡するので注意!死亡すると、かの有名な「葬送行進曲」の電子音が流れる。
当時は画期的だった(らしい。後で気づいたけど)。というのも、ゲームで音程を持つ音楽が流れるものは当時殆どなかったためだ。世の中はまだインベーダーとか平安京エイリアンとか、そんな時代だからね。
画面なんて、モノクロだけど風船をカラーにするためにディスプレイに色のついたフィルムが貼ってあったりするから。下から覗き込むと色がずれたりして、まさに子供騙しなんだけど、これはこれでカラーを楽しんでたよ当時は。
さて、もうひとつ、このゲームの音楽が有名な理由は、かのYMOがこの音源を使った曲を作っているためだ。その名もズバリ「Computer Game -Theme from the Circus-」。他にも、「FireCracker」なんかにも引用されていて、まあ電子音同士、相性は抜群だ。
シンプルと思いきや、ハマリがあったり無限ループがあったりもするし、それなりに奥深いゲームなのだ。
なんてったって、ワビサビがあるしね。