いろんな意味で油が重要なのは何となく分かるが、個人的にもっと重要なのは

投稿者: | 2008年1月14日

 中小企業関係税制だよね。

 ちなみに何の話かってこの話ですけど。

 自民党の伊吹幹事長は13日、通常国会の焦点の一つである租税特別措置法改正案の年度内成立を目指すとともに、野党が改正案に反対すれば衆院で再可決する方針を明らかにした。

 これに対し、民主党の山岡賢次国会対策委員長は福田首相への問責決議案提出を示唆し、与野党が激突する様相を呈している。

 同改正案は、3月末に期限切れとなる揮発油税の暫定税率や中小企業投資促進税制などを来年度以降も維持する内容。年度内に成立しなければ4月から揮発油税に上乗せしている暫定税率がなくなり、ガソリン価格は安くなる。一方、投資した中小企業に対する法人税の軽減措置もなくなるなど、増税となる場合もある。

自民「暫定税率」再可決の方針、民主は問責決議案を示唆(2008年1月14日 讀賣新聞)

 ついこの間まではお船の油でモメ続けて、年明けからはガソリン税と道路特定財源の問題でモメてるらしいっすね。

 このガソリン税の問題が含まれている「租税特別措置法」ってやつには、ガソリンの他にも酒税とか法人税とか所得税とか、あらゆる税の特別措置(主に減税系だけど)が含まれていて、すごく分かりづらいうえに、中身に至っては、個別の税制ごとに、期限が来るたびに延長しながら、ちょびっと改正、なんてことをもう30年も続けている「暫定」税制なんてのも、あるらしい。

 なんか、ジェンガとか黒ひげ危機一髪みたいな、あんな感じですかねえ。

 ところで、自分が稼業としているシステム開発屋の仕事でも、新規と改造という2パターンの開発があるけど、新規と改造でそれぞれ主要となる能力が異なるのね。

 新規は、システムではなく業務のレベルで、どういうものが必要なのか、どうあるべきか、を理解して、それを実現するのに最適な設計手法や方式を選択しゼロから組み上げる能力。
 これを創造力っていうと「改造だって創造力が必要。適用範囲の違いとか程度の問題であって、いる・いらないの二元論ではない」とか「そもそもどちらも創造なんかしていない」なんて声もあったりして、言葉の定義がややこしいけど、ゼロベースで発想し効果を想像する力が比較的多く必要であることは確か。

 改造は、調整能力とでもいうんでしょうか。既存システムの構造を理解して、どこにどう手を加えたら改造量やその後の副作用を最小化でき、かつ改造目的を達成できるか、っていうことを見極めて、積み上げたり差し換えたりする能力。あえて言うと堅いというか、失敗しないような選択をする能力とでもいいましょうか。

 で、これからの税制を考えるに、どちら寄りの考え方が重要なのか、っていう話もあるんだけど、自分が思うのは、改造ばかりやってると、新規開発のノウハウやリスクマネジメント能力がたまりませんよ、という話。

 唐突だけど、伊勢神宮の遷宮の目的の1つは、建築・修繕能力が失われないよう伝承するためで、職人の代がわりにあわせて20年おきに行われる(とされている)らしい。

 そもそも、元の構造が綺麗なシステムでないと、改造には耐えられないよね。巨大すぎて刷新には踏み切れないということなのかも知れないけど、改造に改造を重ねて構造的欠陥を吸収しきれず壊れるよりは、意図的に壊して立て直したほうが、出費も含めてまだ気構えができる分、マシな気もする。

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