会社で、むかしの雑誌「インターフェース」を見つけて、なんだか恩師に久しぶりにばったり会った気分になる。
この雑誌はCQ出版社が出している雑誌で、基本的にはハードウェア系雑誌であるものの、当時はプログラミングに関するコアな話題も割と多くて、よく勉強に使わせてもらった。
#今よりももっとハードウェアとソフトウェアの分離がなされていない時代だった故、ソフトウェアがハードウェアの派生物のような感じで扱われていたのかも知れない。
この「インターフェース」、特に別冊がすごかった。アルゴリズム、とか、TCP/IP、といった特定テーマについて濃い内容のものが沢山出版されていて、これがめちゃくちゃ使えたのだ。
通信モジュール系プログラマだった自分は、ハード寄りな知識にも興味があって、「トランジスタ技術」も読み漁ったりもしていた。
ちょうど「TRY!PC」が創刊されたあたりから、あんまりハードを直接たたくような開発が減ってきて、だんだん読む雑誌も他のものに変わっていったのだが、今振り返っても、ソフトウェア技術者としての基本知識はCQ出版社の雑誌で得たと思う。
自分的にビミョーな評価だった「TRY!PC」は案の定、休刊したようだが、この「TRY!PC」が出たあたりがこの出版社としても混乱期だったんじゃないの?って気がする。玄人向けの出版社が、コモディティ化していくコンピュータ技術に対して、ちょっとだけ迎合しようとして失敗したような印象。
そして自分はといえば、「OPEN DESIGN」系に移っていったり、Microsoft API系の深みにハマっていったりと、CQ出版社的なノリからは徐々に外れていって、さらにその後、管理的立場となり今に至る。そして今、再びプログラミングにハマりたい年頃。
というわけで就職前後の7~8年は、かなりお世話になった出版社である。今でも地道に出版しつづけているみたいで、嬉しい。